Thursday 11 February 2016

俺のハン・ソロ

今年はいっぱい映画を観るぞ!と意気込んだので、その分感想とか簡単でもいいから記録を残していきたい。ネタバレはします!

2016年入って最初に観たのはなんといっても『スター・ウォーズ』だった。大学時代に初めて観て、なぜか友人宅で徹夜のぶっ通しで全エピソードを観破した思い出がある。今思えば無茶だったし、エピソード1のレースのシーンなんかは、どうせなんだかんだで優勝すんねやろ、と思って途中から寝てたと思う。でも世界中のスター・ウォーズファンが魅了されたように、私もこの作品が好きになった。矮小な銀河の片隅にしか生きていない私からすればとてつもないスケールの物語なのに、そのいずれにもちっぽけな人間臭さがにじみ出ていて、アナキンのことを嫌いになんてなれなかったし、エピソード3でオビ=ワンと決闘するシーンは、英語のセリフを言えるようになるくらい何度も観た。血生臭くて愚かで、自分でもコントロールの効かない荒くれ者の感情を抱えている人間をみることが大好きだ。

そして待望の待望の待望の新作エピソード7がいざ公開されて、私はそれを観るまでに一か月の間を置いた。とりあえず旧作を見直して復習したかったからなんだけど、結局エピソード4、5、6だけ観て我慢できず劇場に足を運んだ。結論から言えば、1~3は復習しなくても全然問題なかったなという感じ。直接つながるのは4からの物語だったから。新作で改めて実感したのは、スター・ウォーズの根底にあるのは意思疎通の足りない親子関係とこじれた師弟関係だってこと。相方には「えっいまさら?!」って言われたけど、まあ、昔はあんまり構図的に観てなかったんだよね。宇宙を股にかけている冒険ストーリーとしてのわくわく感とか登場人物の個々の感情の動きとか、そういうのが好きだった。映画の続編を撮り続けていくのって、ストーリーにせよ演出にせよ、パターン化してしまう(させてしまう)ってのはすごいリスキーな賭けだと思うの。で、7作目のスター・ウォーズは、基本的な構図を結局踏襲している。ルークは弟子となったハン・ソロの息子(ベン/カイロ・レン)との間に信頼関係を築けず、カイロ・レンは自分の祖父であるアナキン、あろうことかダースベイダーver.を過剰に崇拝して、それに及ばぬ自身の弱さに憤りつつ、むしろそのことを、もともとフォースをもたない実の父ハン・ソロのせいにしてしまっているようにも見える。だから、自身のルーツに望みをかけながら、実の父の存在との間で葛藤している。それはもう、どちらかの存在をバッサリ切ってしまうことでしか解決しないわけですね、分かります。その気持ちは分からんではないが、私の大好きな大好きな大好きな大好きな大好きなハン・ソロをあんな目に遭わせたお前を俺は絶対に許さないぞ、という思いを胸に映画館をあとにした私でした。

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