Thursday 20 November 2014

過去の自分はもう他人だったという話

ふと研究室の本棚を見上げていたら、昔パソコンが壊れる前にデータを出そうと、何を思ったか、十代のころに書き溜めていたポエムを印刷したことがあって、それをこの本棚のどこかに置いている(葬っている)事を思い出した。探してみたら案外すぐ手元にあって、まだ色褪せてないA4サイズの茶封筒の中からごっつ恥ずかしい「過去」がお目見えした。ひさかたぶりに読んでみたら案の定穴があったら入りたい気持ちになったけど、これは良い笑いのネタになる気がする。弔いの気持ちでここに晒そう。


----その1----

語りかける愛は嘘
いつだったか
目を見なくなった
そよ風が吹いた
もう帰らない木漏れ日の春

自由がいいのはお互い様
恋なんてなにが本物で
なにが必需品か分からない
足りないものだらけでここまでやってきたのに

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(一行目で出オチ感ある。
 っていうかそんな自由がどうのこうの言うような恋愛してたっけか?)


----その2----

突き放されることも
突き放してしまうことも
もう慣れっこになった
気持ちを見ようと何度も何度も
晴れない霧をかきむしるように
僕を繫いでいるように見えた糸はあまりにももろくて
作り上げた理想だけがすべてだった
悲しいよ
何を聴いても思い出すのは君のことなのに
今ではどんな言葉も感情を表さない
僕の心に添わない
問いかけたい君がいない
問いかける力も僕にはない
救われたい一心で答えを探すんだ
ない場所探して疲れて眠る
逃げて
ぜんぶ決して
記憶も
孤独も
あったかいものが欲しかっただけ
手に入らないものを望んだ
春は君をさらっていった

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(まさかの一人称「僕」
 この流れからして春先に失恋したんやろうな。)


----その3----

音もなく消えてしまいたい
あなたに見られることもなく
誰にも気付かれず
ふとした拍子思い出された像に
少しだけ感傷に浸られたい
もう二度と触れられぬものと
悔いとともに慈しみを込めて
名前を呼ばれたい

影もなく溶けてしまいたい
大地に重なり雪に混ざり
星にも照らされず
あなたが忘れた分の思い出を
ガラスの床に閉じ込めて見ていたい
同じようにどうしようもなく
行き場を失っている愛情を
わたしが溶かしてしまいたい

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(注文の多いポエムですね。)


----その4----

想いを綴って
繰り返して
時間は流れて
僕は残される

きれいだと思わないか
ただひとり立ち尽くす僕
無限が垣間見えて
永遠を感じる

恋だ
誰かを想うことだ
僕が見ているのは君だ

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(やっぱりなぜか「僕」。もうそろそろキツイ)


25歳になった自分からはまるで他人の書いたものを読むようでした。こんなもん書いていじけてたからヤンキーにいじめられたりしたのかな、はい、そろそろ自虐ネタも終わりにしよう。誰しもきっとこんな時期があったはずやで胸張って生きていこう!

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