Saturday 23 November 2013

眠い。

ドキュメンタリー映画『舞台』を見に行った。歌仔戯(ゴアヒ)の劇団を背負う人たちを撮った映画。
伝統を引き継ぐことと、存続させて普及させるために新しい要素を加えること。ベテランがいなくなってしまうことと、若い人を呼び寄せること。チャンスがめぐってきたときに、違う場所にとび込んでゆくか、踏みとどまるか。等々。舞台はすなわち人生、生き方。人生はすなわち舞台。阮玲玉を思い出す。

台湾の土着芸能を担う第一線の人、唐美雲が、台湾人と日本人のハーフだったことに驚き。日本人のお父さんは、日本植民地期に台湾で生まれて、台湾語も話せて、両親が内地と本島を行き来して忙しかったから、台湾人の夫婦に育てられてたそう。その後、両親が船の事故で亡くなってしまって、そのままその夫婦に引き取られ、改姓して、名も台湾人風になり、台湾人の家庭で育ったのだと。興味が湧いたので帰宅してからググってみたら、ウィキペディアで彼女の日本名まで出てきた。結構有名な話なのか。お父さん、十四歳からゴアヒを学び始めたって、ほんと台湾という環境にどっぷりだったのね。誰の子であったのか、よりも、どこで育ったのか、が大事という当然のような事を思い知った瞬間。歴史のおもしろさ、奇妙さ。移動することと、交わることと、生きる場所を選ぶこと。台湾が植民地ではなく、支配者と被支配者という関係性もない時代であれば、日本人が台湾に生まれて台湾という環境で育って台湾人として生きることも、そんなに特別なことではなく、取り上げて話題にされたりすることもないのかな。そもそも日本人やら、台湾人やら、って、ああ、やっぱりわたしやわたしの生きる世界にはそういう区別の仕方、既成基準があって、無意識に分けていて、その境界がゆがんだり、消えたり、両端がひっくりかえったりするのが、不思議でおもしろいなって思うのね。この話ちょっとやめ。

今日、映画の他にも迪化街行ったりしたのに印象薄いってか予想より楽しくなかった布の問屋街。
目当ての雑貨屋さん見つけられず無念。でも飲茶型の陶器の調味料入れは、あれは斬新、すてき、飲茶がちっちゃな陶器になってるの!あれは故宮博物館にある翡翠でできた白菜からインスピレーションを与えられたに違いない!と勝手に解釈している。違いない。(ただちょっと飲茶というよりニンニクみたい、とも思った)

非常に眠い。そういえば今朝は変な夢を見た。変な夢を見て、夢の途中で目覚ましが鳴り、起きて、しばらくして寝て、また同じ変な夢を見た。夜までひきずる夢には思い入れができてしまうのでちょっと困る。

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