先日、虎ノ門の台湾文化センターで映画『湾生回家』のトークイベントがあって、参加してきた。てっきり作品上映もされるもんだと思って前日の公開初日には映画館に行かなかったのだが、上映はなかったのでひどく後悔した。早とちりはよくない。
ジャーナリストの野島剛さんがコーディネーターを務め、映画の元となった書籍『灣生回家』を執筆するとともに多くの「湾生」たちを追いかけてきた田中実加さんと、映画にも登場する湾生のお二方が登壇し、貴重なお話を聞かせてくださった。
実は「湾生」という言葉を知る前から、私は台湾で生まれ育った日本人の歴史に関心を持っていたのだが、それには私の生まれ故郷である紀伊田辺と、いまお付き合いをしている恋人の存在が関係している。紀伊田辺の市街地からは少し離れた海岸寄りの田辺湾を臨む一帯に文里という名の地区があるが、そこには文里港と呼ばれる港がある。幼い頃の記憶では、船着場というよりも、おいやんら(田辺弁で「おじさんたち」の意)が釣りを楽しむ波止場という印象が強かったが、ここは古くから海の玄関口として利用されてきた場所でもあった。さらに文里港は、第二次世界大戦後に戦前の日本の植民地や、戦地からの引き揚げ者たちを乗せた船を迎え入れた港でもある。つまり、植民地であった台湾からの引き揚げ者の多くがこの文里港に辿り着き、ふるさとの土地として最初に足を踏み入れたのが紀伊田辺であったのだ。
この歴史を知ったのはつい二、三年前のことだ。私の恋人は広島出身で、地元には両親と祖父母がご健在だが、母方のおばあさんが実は台湾からの引き揚げ者だった。彼女もまた、田辺の文里港に降り立った引き揚げ者の一人だったのである。不思議な縁に心を震わせながらも、私は彼女の背後にいる数百万人の引き揚げ者たちの姿に想いを馳せた。彼ら、彼女らの目に映る田辺はどのようであったのだろう。どのような気持ちで、あの場所に降り立ったのだろう。そして田辺の人たちはどのように引き揚げ者たちを迎え入れたのだろう。仕事の忙しさを言い訳に深く調査することもなくうやむやにしていたのだが、今回トークイベントで湾生のお二人の話を聞くうちに、当時の田辺のことや、恋人のおばあさんのこと、あるいは家族史のようなものについて、ますます知りたいと思うようになった。
おばあさんは現在寝たきりで会話も難しいらしく、孫の恋人とはいえ見ず知らずの若造が病室までお邪魔するのは気がひける。とはいえ、歴史の生き証人から話を聞く機会は、今を逃せばもう二度とないかもしれない。ご両親に丁重にお願いしてみるのもありかもしれない。以前、恋人のお母さんづてで聞いた話では、おばあさんは生まれは日本で、幼少期に両親とともに台湾に渡ったそうだ。おばあさんの父親にあたる人が台湾鉄道の職員で、台中駅と周辺の駅に務めて何度か引っ越しをしたが、終戦時に住んでいたのは台中の緑川付近で、おばあさんは当時の台中第一高等女学校に在籍していた。妹さんは台湾生まれのまさに「湾生」である。妹さんが生まれた時、住んでいた場所の近くに「香山」という名の山があり、それにちなんで香さんと名付けられたそうだ。台中に住んでいた頃の家は立派だったそうで、玄関の門には大きなパパイヤの木が両側に一本ずつそびえていたとのこと。今回、トークイベントで話を聞いたお二人は台北や花蓮に住んでいたため、おばあさんのお話から想像するものとはまた違った植民地台湾での日本人の当時の暮らしぶりが浮かび上がるようで、非常に興味深かった。花蓮は開拓移民が多く、お金も住むところも何もない状態で、荒れ果てた土地をゼロから耕し、先住民との衝突も自分たちの力だけで解決しなければならなかった。様々な苦労を乗り越えて築き上げた暮らし、財産、人間関係をすべて手放して引き揚げなければならなかった、その悲しみは生半可なものではなかっただろうと想像する。
「湾生」の物語は、大きな歴史からはこぼれ落ち、世間から忘れ去られがちな小さな歴史の代表例だ。植民地主義の善悪に関する批判を超えて、語り継がねばならない歴史。また、今回のトークイベント内容のキーワードでもあった「ふるさと」という概念、湾生にとっての「ふるさと」はどこか?という問いについて、参加者たちの関心が高かったように思う。アイデンティティと結びつく問いだ。登壇していたお二人はこれまでの人生で何度も悩まれてきたことだろう。そんなデリケートでプライベートな問いをあのような公の場でたずねるというのは気がひけるものだが、お二人は堂々と話してくださった。話題性はあるかもしれないが、こういう質問が出るとなんだかナンセンスだなと思う自分もいる。一体、質問者はどんな答えを期待しているのだろうか。「それでもやっぱり私は日本人です」とか「台湾こそ故郷であり、心は台湾人です」とか?私は、小さな歴史、個人の歴史を語り継ぐことは大切だと思っているし、人の心に訴えかけるものがなければ語り継ぐことは難しいとも思う。だからこそ、こんな風にしてドキュメンタリー映画が制作されて、日本でも上映され、多くの人がそれを見て感動して台湾と日本の歴史や大きな歴史に翻弄されて生きてきた人々の存在に目を向ける、という流れができればそれはそれで素晴らしいことだとも思う。がしかし、そのルートのどこかに恣意的なエンタテイメント性があって、私は罪悪感のようなものを拭えずにいる。うまく言えないのだが、私たちはただただ物語だけを消費して感動や涙にして満足しているような。この話だけに言えることではないのだけど、ふとこんなことを考えた。
いずれにせよ、次に地元に帰るときにはゆっくりと資料館などを巡りたいと思う。
Monday, 21 November 2016
Saturday, 1 October 2016
最近観た&そういえば観たな映画メモ
最近観た&そういえば観たな映画メモ
『超高速!参勤交代』
どの役者さんも個性があっていい。ドラマ「相棒」枠の時間帯の雰囲気がした。夜8時くらいからやってる時代劇の感じ。地方の弱小藩・湯長谷藩がたった5日で江戸に参勤せよと無茶振りされる。湯長谷は現在の福島県いわき市のあたり。台詞の一部には3.11の原発事故とそれによる放射能汚染の問題を連想させるものがある。「土とともに生きる」「土を守らねばならない」のような。藩主はその土で百姓が丹精込めて作った大根の漬物が大好物。幕府にもそれを献上するほど。
幕府老中の松平なんちゃらがいわゆる悪代官的な役回りで、とことん悪知恵を働かせて弱小藩の武士たちを困らせる。藩主・内藤なんちゃらは民に慕われ、常に民のことを第一に考える優れた人物。徳川吉宗に向かって、「上に立つものが愚かであれば民が苦しむ」的な言葉をバンっと言い放つところかっこいい。全体としてはもちろんコメディなんだけど、細かな台詞(上述)にちょいちょい引っかかるというか、気になってしまうところがあり、なんとも皮肉めいた感じがする。3.11後、事故の対処に右往左往した政府への批判ととらえることもできるかもしれない。できれば、どんなに汚染された土地だとしても我々はその土地に根付いてそこの土とそこで育つ作物とともに生きねばならんのだ、的なメッセージであってはほしくない。でもまあ、気軽に観る感じの映画だ。
『超高速!参勤交代リターンズ』
やっぱり猿の菊千代かわいい。深田恭子もかわいい。一作目もそうだったけどエンドロールで流れる曲だけはとってつけた感あって残念。二作目の方が立ち回りが多かった。湯長谷藩は結局幕府に利用されてるだけで、それでも何が何でも藩は守り通す、潰されてたまるか、と必死になる人たちを観ていたら、だんだん「そこまでして守る必要もないのでは」というような気持ちになってきてしまった。映画だし、ハッピーエンドになるのは分かっているからそのままでいいんだけど、現実だとしたら、藩を守って死ぬより生き抜く方がいい。私ならそうする。笑うだけ笑っておもしろかったねって言って映画館をあとにすればいいだけの作品のはずが、むやみに深掘りしてしまいそうになる。むだだな。
『俳優 亀岡拓次』
安田顕さんほんまいいですよね。ストーリーよりもカメラワークとか、現実と妄想?の継ぎ目のない切り替わり方とかが面白かった。
『シン・ゴジラ』
いろんな人がいろんなところで色々言ってるから自分の感想を書くのは気がすすまないんだけど、私はすごい好きだった。旧作はたぶん小さい頃に観たことあるけど全く覚えてない。モスラはあのなんか双子みたいなのと歌だけ覚えてる。あと家にモスラの卵のおもちゃがあったな。ちなみに私はいろいろあるシン・ゴジラ関連の記事の中でもこの記事とかに同感した。
“現実対虚像”がテーマだったけど、この作品自体がものすごい虚像だったというか、壮大なギャグだったというか。石原さとみが一番の虚像だったんじゃないか?それより台詞が長いし早口だし、ものすごい古い映画を観ているような気持ちにもなった。あと、何も知らずに観たので、エンドロールのキャストの最後の方に「野村萬斎」って出てきて「はっ?えっ?どこに?」ってなった。答えを聞いて劇場で爆笑したのでした。
『ディアスポリス(劇場版)』
ドラマがめちゃくちゃツボでおもしろかったので期待して観に行ったが、ちょっと思っていたのと違った。でもおもしろくなかったわけじゃない。ちょっと面食らった。ドラマは最終的に不法滞在者vs外国人排斥組織っていう構図があって比較的わかりやすく、事件がおきるごとにそれを解決していくサスペンス感覚で観ることもできたんだけど、映画の方は少し違った。ラストの海辺のシーンなんかは特にフィルム・ノワールのような感じがしたし、何がいいとかわるいとか何を守るとかでもなくなっていって、ぐじゃぐじゃに汚くなった人間が虫けらのように殺されていくのをただただ観ているだけのような。
日本の警察が出てくるでもなく、どちらかというとアウトローな日本のヤクザが登場して久保塚と組む。久保塚はどんな悪い事をした奴でも(不利な状況に置かれている外国人なら)殺そうとはしないけど、ヤクザにはそういう信念はどうでもよくて、仲間を殺した奴は殺す。それぞれ自分の道理で生きている。神を信じていたがために命が危うくなり祖国を追われた少年にも宗教の道理があったはずだが、よりどころであった神にすら見放されて(神を信じることができなくなった?)やけっぱちになり人を殺しまくる。なんだろう、そこにはもはやルールもないし、人道みたいなものもないし、でもなぜか友情だけはある…。どう消化したらいいか分からないまま映画を見終えて、相方とはとりあえず「ハマケンよかったね」みたいな会話で〆た。
ディアスポリスに出てくる裏都庁の裏都知事の設定、見た目(白髪のロン毛)が台湾の独立運動家、革命家として著名な史明に重なるなあとずっと思っていたのだがモデルにしたのかどうか真相は分からない。漫画が原作らしいので、漫画家さんに聞いたりしたら分かるのかな。
他にも観てるはずなんだが、すぐにメモしないと忘れる…。
『超高速!参勤交代』
どの役者さんも個性があっていい。ドラマ「相棒」枠の時間帯の雰囲気がした。夜8時くらいからやってる時代劇の感じ。地方の弱小藩・湯長谷藩がたった5日で江戸に参勤せよと無茶振りされる。湯長谷は現在の福島県いわき市のあたり。台詞の一部には3.11の原発事故とそれによる放射能汚染の問題を連想させるものがある。「土とともに生きる」「土を守らねばならない」のような。藩主はその土で百姓が丹精込めて作った大根の漬物が大好物。幕府にもそれを献上するほど。
幕府老中の松平なんちゃらがいわゆる悪代官的な役回りで、とことん悪知恵を働かせて弱小藩の武士たちを困らせる。藩主・内藤なんちゃらは民に慕われ、常に民のことを第一に考える優れた人物。徳川吉宗に向かって、「上に立つものが愚かであれば民が苦しむ」的な言葉をバンっと言い放つところかっこいい。全体としてはもちろんコメディなんだけど、細かな台詞(上述)にちょいちょい引っかかるというか、気になってしまうところがあり、なんとも皮肉めいた感じがする。3.11後、事故の対処に右往左往した政府への批判ととらえることもできるかもしれない。できれば、どんなに汚染された土地だとしても我々はその土地に根付いてそこの土とそこで育つ作物とともに生きねばならんのだ、的なメッセージであってはほしくない。でもまあ、気軽に観る感じの映画だ。
『超高速!参勤交代リターンズ』
やっぱり猿の菊千代かわいい。深田恭子もかわいい。一作目もそうだったけどエンドロールで流れる曲だけはとってつけた感あって残念。二作目の方が立ち回りが多かった。湯長谷藩は結局幕府に利用されてるだけで、それでも何が何でも藩は守り通す、潰されてたまるか、と必死になる人たちを観ていたら、だんだん「そこまでして守る必要もないのでは」というような気持ちになってきてしまった。映画だし、ハッピーエンドになるのは分かっているからそのままでいいんだけど、現実だとしたら、藩を守って死ぬより生き抜く方がいい。私ならそうする。笑うだけ笑っておもしろかったねって言って映画館をあとにすればいいだけの作品のはずが、むやみに深掘りしてしまいそうになる。むだだな。
『俳優 亀岡拓次』
安田顕さんほんまいいですよね。ストーリーよりもカメラワークとか、現実と妄想?の継ぎ目のない切り替わり方とかが面白かった。
『シン・ゴジラ』
いろんな人がいろんなところで色々言ってるから自分の感想を書くのは気がすすまないんだけど、私はすごい好きだった。旧作はたぶん小さい頃に観たことあるけど全く覚えてない。モスラはあのなんか双子みたいなのと歌だけ覚えてる。あと家にモスラの卵のおもちゃがあったな。ちなみに私はいろいろあるシン・ゴジラ関連の記事の中でもこの記事とかに同感した。
“現実対虚像”がテーマだったけど、この作品自体がものすごい虚像だったというか、壮大なギャグだったというか。石原さとみが一番の虚像だったんじゃないか?それより台詞が長いし早口だし、ものすごい古い映画を観ているような気持ちにもなった。あと、何も知らずに観たので、エンドロールのキャストの最後の方に「野村萬斎」って出てきて「はっ?えっ?どこに?」ってなった。答えを聞いて劇場で爆笑したのでした。
『ディアスポリス(劇場版)』
ドラマがめちゃくちゃツボでおもしろかったので期待して観に行ったが、ちょっと思っていたのと違った。でもおもしろくなかったわけじゃない。ちょっと面食らった。ドラマは最終的に不法滞在者vs外国人排斥組織っていう構図があって比較的わかりやすく、事件がおきるごとにそれを解決していくサスペンス感覚で観ることもできたんだけど、映画の方は少し違った。ラストの海辺のシーンなんかは特にフィルム・ノワールのような感じがしたし、何がいいとかわるいとか何を守るとかでもなくなっていって、ぐじゃぐじゃに汚くなった人間が虫けらのように殺されていくのをただただ観ているだけのような。
日本の警察が出てくるでもなく、どちらかというとアウトローな日本のヤクザが登場して久保塚と組む。久保塚はどんな悪い事をした奴でも(不利な状況に置かれている外国人なら)殺そうとはしないけど、ヤクザにはそういう信念はどうでもよくて、仲間を殺した奴は殺す。それぞれ自分の道理で生きている。神を信じていたがために命が危うくなり祖国を追われた少年にも宗教の道理があったはずだが、よりどころであった神にすら見放されて(神を信じることができなくなった?)やけっぱちになり人を殺しまくる。なんだろう、そこにはもはやルールもないし、人道みたいなものもないし、でもなぜか友情だけはある…。どう消化したらいいか分からないまま映画を見終えて、相方とはとりあえず「ハマケンよかったね」みたいな会話で〆た。
ディアスポリスに出てくる裏都庁の裏都知事の設定、見た目(白髪のロン毛)が台湾の独立運動家、革命家として著名な史明に重なるなあとずっと思っていたのだがモデルにしたのかどうか真相は分からない。漫画が原作らしいので、漫画家さんに聞いたりしたら分かるのかな。
他にも観てるはずなんだが、すぐにメモしないと忘れる…。
Monday, 26 September 2016
リップヴァンなんちゃらのアレがとてもよかったです
私が映画を好きな理由のひとつは、物語の中へとトリップする感覚がたまらないから。いつまでもその音と映像の世界に浸っていたい、と思わされるような作品があれば、それは私にとっていい映画です。けれどもその世界が“いつの間にか終わっていた”と感じられるようであれば、なおさらいい。
今夜観たのは岩井俊二監督の『リップヴァンウィンクルの花嫁』。岩井作品は他に『花とアリス』しか観てない。『リリィ・シュシュのすべて』とか『Love letter』とかずっと気になってるけどまだだ。ますます観たくなってきた。ふとしたことがきっかけで普通に暮らしていたはずの女の子の人生が狂ってしまう。いままでの生活が足元から崩れ落ちて、何もない世界に放り出される。絶望とか孤独みたいなものしか残っていないと思える状態から、それでも自分の足で立って歩こうとするたくましさ、ってのが、月並みな言い方しかできひんけど、すごく胸に刺さる。でも、こういうときのたくましさとか強さは、それらの言葉が本来人にイメージさせるような激しいものじゃないんよな。柔軟さとか、あるいは攻めじゃなくて受け止める方の強さだったりする。私は『百万円と苦虫女』を思い出したんだけど、いろいろ総括して考えてみると私が感動したり憧れたりする強さやたくましさは、とどまるのではなくて漂い続けること、その姿勢、あるいはそうなることを素直に受け入れること、であるのかなと思えた。
挿入歌、メンデルスゾーンの『歌の翼に』も、とてもいい。私の大好きな曲だ。昔、声楽に通っていたころによく歌った。軽やかで、やわらかい。この曲が観客をあの不思議な洋館へといざなう。そこには花嫁が二人、七海と真白の二人だけの世界、オレンジ色の明かりに照らされながらヴェールをなびかせて踊る。幸せでたまらないと思う。幸せのかたちってもっと自由なんだな。私が思っているよりも。それは男女が結婚することでなくてもいいし、家族に囲まれて暮らすことでなくてもいい。切ない幸せがあってもいいし、それが続いても続かなくってもいい。なんだか私ももっと身軽になりたいな、と思ったりした。
下調べをせずに、とりあえず黒木華と綾野剛が出てるという情報だけで(綾野剛が好きなので)選んだのだが、実は同じ二人が主演してた『シャニダールの花』とごっちゃになってて、「あれ、これいつになったら二人がくっつくの?」と置いてけぼりになりかけたのでした。でもそんなんすぐにどうでもよくなった。Coccoの自然体のような演技もすばらしくて、クラゲの部屋でウエディングドレスを着た二人が横になっているシーンが忘れられない。
ただのべた褒めになってしまった。鑑賞記録だし、まあいっか。
しばらくウエディングドレス着れそうにないし、私も試着と写真撮影だけしに行こうかな…笑 それはそれでたぶん幸せだ。
今夜観たのは岩井俊二監督の『リップヴァンウィンクルの花嫁』。岩井作品は他に『花とアリス』しか観てない。『リリィ・シュシュのすべて』とか『Love letter』とかずっと気になってるけどまだだ。ますます観たくなってきた。ふとしたことがきっかけで普通に暮らしていたはずの女の子の人生が狂ってしまう。いままでの生活が足元から崩れ落ちて、何もない世界に放り出される。絶望とか孤独みたいなものしか残っていないと思える状態から、それでも自分の足で立って歩こうとするたくましさ、ってのが、月並みな言い方しかできひんけど、すごく胸に刺さる。でも、こういうときのたくましさとか強さは、それらの言葉が本来人にイメージさせるような激しいものじゃないんよな。柔軟さとか、あるいは攻めじゃなくて受け止める方の強さだったりする。私は『百万円と苦虫女』を思い出したんだけど、いろいろ総括して考えてみると私が感動したり憧れたりする強さやたくましさは、とどまるのではなくて漂い続けること、その姿勢、あるいはそうなることを素直に受け入れること、であるのかなと思えた。
挿入歌、メンデルスゾーンの『歌の翼に』も、とてもいい。私の大好きな曲だ。昔、声楽に通っていたころによく歌った。軽やかで、やわらかい。この曲が観客をあの不思議な洋館へといざなう。そこには花嫁が二人、七海と真白の二人だけの世界、オレンジ色の明かりに照らされながらヴェールをなびかせて踊る。幸せでたまらないと思う。幸せのかたちってもっと自由なんだな。私が思っているよりも。それは男女が結婚することでなくてもいいし、家族に囲まれて暮らすことでなくてもいい。切ない幸せがあってもいいし、それが続いても続かなくってもいい。なんだか私ももっと身軽になりたいな、と思ったりした。
下調べをせずに、とりあえず黒木華と綾野剛が出てるという情報だけで(綾野剛が好きなので)選んだのだが、実は同じ二人が主演してた『シャニダールの花』とごっちゃになってて、「あれ、これいつになったら二人がくっつくの?」と置いてけぼりになりかけたのでした。でもそんなんすぐにどうでもよくなった。Coccoの自然体のような演技もすばらしくて、クラゲの部屋でウエディングドレスを着た二人が横になっているシーンが忘れられない。
ただのべた褒めになってしまった。鑑賞記録だし、まあいっか。
しばらくウエディングドレス着れそうにないし、私も試着と写真撮影だけしに行こうかな…笑 それはそれでたぶん幸せだ。
ボクシング日記:小指がだめです
ここ二ヵ月くらい、実はボクシングの練習を全然できていなかった。というのも、小指を痛めてしまったせいだった。前回の練習の時にマスボクシングをやっていて、相手のパンチを左手で払おうとしたときに小指に激痛が走ったのである。まあそのうち治るやろと思っていたら全然治らず、整形外科に行ったら「捻挫」と診断された。地味だ。地味ながら捻挫は下手すると骨折よりも厄介で治りが悪いらしく、処置は早めにしっかりと、ということで左手の小指と薬指に固定具を添えて包帯でぐるぐる巻きにされた。そうやって一ヵ月過ごしたのちも痛みが残り、ビビっていた私はなかなか練習に参加できなかったのです…。
スポーツに怪我はつきもの。それはよく言われることですが、万年文化部だった私からすればそんなの非日常!!中学生の時に体育の授業でバスケしてて中指骨折したことあるけど、あの時も相当ビビッてしばらくバスケットボール触りたくなかった…そもそもスポーツマンにはそぐわない性格なんだと思う。でも今回は、左手が使えない間に右手だけで練習したりもしたのだから、少しは成長したんじゃなかろうか。そして二日前に久々の両手で練習!!サンドバックを打ちまくってやろう!!と意気込んでいった結果、マスボクシング中に再び小指に激痛が。わからんけど、本気でスポーツやるなら、こういう痛みには耐えてなんぼなんやろうと思われる。私はだめでした。だって痛いもん。小指が。痛いもん。
それにしても、物を掴もうとするたびに痛いので困ります。ボクシングで怪我しないとか不可能に近いと思うので、面白いし楽しいけど、私にはボクササイズくらいがちょうどいいんだろうなと今さらながら気づきました。そう考えると『百円の恋』の主人公はすごいし、演じてる安藤サクラは実際に中学生の時だっけな、ボクシング経験あるらしいし、つまり安藤サクラはすごい!でも最近NHKでやってるドラマ『ママゴト』では彼女を含め出演者の広島弁があまり上手じゃなくて、というか広島弁のセリフに気を取られすぎて観ているこっちも内容を楽しめず、1話まで観てから続けられなかった。『ディアスポリス』の映画にちょい役で出てたやつはよかったけどなあ。ってボクシングから話がそれた。
今後もちょくちょく続けたいけど、私の体が劇的に丈夫にならない限り友人たちの中に混じってやるのは気が引ける。何か適度に体を動かせる機会が欲しいものだ。近所の体育館でやってる卓球に参加するか、前から興味のあるヨガを始めてみるか。そうやって続かなければ意味がないのだよなあ。万年文化部女子のボクシング日記は今後どうなる?!
スポーツに怪我はつきもの。それはよく言われることですが、万年文化部だった私からすればそんなの非日常!!中学生の時に体育の授業でバスケしてて中指骨折したことあるけど、あの時も相当ビビッてしばらくバスケットボール触りたくなかった…そもそもスポーツマンにはそぐわない性格なんだと思う。でも今回は、左手が使えない間に右手だけで練習したりもしたのだから、少しは成長したんじゃなかろうか。そして二日前に久々の両手で練習!!サンドバックを打ちまくってやろう!!と意気込んでいった結果、マスボクシング中に再び小指に激痛が。わからんけど、本気でスポーツやるなら、こういう痛みには耐えてなんぼなんやろうと思われる。私はだめでした。だって痛いもん。小指が。痛いもん。
それにしても、物を掴もうとするたびに痛いので困ります。ボクシングで怪我しないとか不可能に近いと思うので、面白いし楽しいけど、私にはボクササイズくらいがちょうどいいんだろうなと今さらながら気づきました。そう考えると『百円の恋』の主人公はすごいし、演じてる安藤サクラは実際に中学生の時だっけな、ボクシング経験あるらしいし、つまり安藤サクラはすごい!でも最近NHKでやってるドラマ『ママゴト』では彼女を含め出演者の広島弁があまり上手じゃなくて、というか広島弁のセリフに気を取られすぎて観ているこっちも内容を楽しめず、1話まで観てから続けられなかった。『ディアスポリス』の映画にちょい役で出てたやつはよかったけどなあ。ってボクシングから話がそれた。
今後もちょくちょく続けたいけど、私の体が劇的に丈夫にならない限り友人たちの中に混じってやるのは気が引ける。何か適度に体を動かせる機会が欲しいものだ。近所の体育館でやってる卓球に参加するか、前から興味のあるヨガを始めてみるか。そうやって続かなければ意味がないのだよなあ。万年文化部女子のボクシング日記は今後どうなる?!
Wednesday, 21 September 2016
気合いを入れてがんばるの巻
最近ブログの更新が滞っていたが、そうこうしているうちにアクセス数が謎の劇的上昇を見せ、普段は一日に一桁であったのが数百件になっている。どうやら、以前投稿した台湾ドラマ≪愛上哥們≫に関する記事が原因らしい。今月末から日本でも『アニキに恋して』として放送開始だそうで、タイトルを検索するとうちのブログがヒットするみたいだ。
台湾の友人にすすめられるがままに観始めてハマったドラマなのだが、ドラマのタイトルを自分で考えてブログで書いていたら、それが配給会社の目にとまった(?)らしく、使用許可がほしいとの連絡をいただいたのだった。そう、実はあのタイトルは私が考えたんですよ(ニヤニヤ)。いや、単に配給会社さんがすでに考えてあったやつが、ネット上のブロガー(つまり私)のものとたまたまかぶってしまったので、やむをえず許可をとることになった、という感じなのだと思うのですが、でも一台湾ドラマファンとして、また映像翻訳の仕事をやりたいなと考えている者としては、とっても嬉しかったのであります。今なら公式サイトで第1話が無料で見れるのでぜひ!
改めて日本語字幕付きで映像を観ながら、やっぱりすでにプロとして仕事をされている方の翻訳はすごいなあと敬服した。「我忍不住」というセリフを「胸がいっぱいで」と訳したりとか、「你再謹慎一點」を「用心に越したことはない」と訳したりとか…ちょっとした工夫かもしれないけど、それがなかなか思いつかないもの。語彙力、表現力を駆使することで、あの短い尺の中に原文の脚本が意味するものをきれいにまとめて入れる。字幕翻訳は奥が深い。これまで日本語字幕なしで観ることが多かったが、日本語字幕付きで観るとやはりいろいろ勉強になる。どんどん観ていこう。
とはいえ、自分も早く字幕翻訳の仕事がしたい。4月から通っていた字幕翻訳講座も9月頭で終わり、先日トライアルを一社受け終えたところだ。結果は一カ月後。狭き門のようではあるけれども、いろんなところのトライアルにチャレンジしてみようと思う。
台湾の友人にすすめられるがままに観始めてハマったドラマなのだが、ドラマのタイトルを自分で考えてブログで書いていたら、それが配給会社の目にとまった(?)らしく、使用許可がほしいとの連絡をいただいたのだった。そう、実はあのタイトルは私が考えたんですよ(ニヤニヤ)。いや、単に配給会社さんがすでに考えてあったやつが、ネット上のブロガー(つまり私)のものとたまたまかぶってしまったので、やむをえず許可をとることになった、という感じなのだと思うのですが、でも一台湾ドラマファンとして、また映像翻訳の仕事をやりたいなと考えている者としては、とっても嬉しかったのであります。今なら公式サイトで第1話が無料で見れるのでぜひ!
改めて日本語字幕付きで映像を観ながら、やっぱりすでにプロとして仕事をされている方の翻訳はすごいなあと敬服した。「我忍不住」というセリフを「胸がいっぱいで」と訳したりとか、「你再謹慎一點」を「用心に越したことはない」と訳したりとか…ちょっとした工夫かもしれないけど、それがなかなか思いつかないもの。語彙力、表現力を駆使することで、あの短い尺の中に原文の脚本が意味するものをきれいにまとめて入れる。字幕翻訳は奥が深い。これまで日本語字幕なしで観ることが多かったが、日本語字幕付きで観るとやはりいろいろ勉強になる。どんどん観ていこう。
とはいえ、自分も早く字幕翻訳の仕事がしたい。4月から通っていた字幕翻訳講座も9月頭で終わり、先日トライアルを一社受け終えたところだ。結果は一カ月後。狭き門のようではあるけれども、いろんなところのトライアルにチャレンジしてみようと思う。
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